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『磁気(磁場)を体に作用させて血流を活発にして筋肉のコリをほぐす治療器』には、
永久磁石を利用するものと交流磁場を利用するものが日本工業規格(JIS規格)にあり、
その規格を満たし、厚生労働省の認証(第三者認証)を取得すれば、磁気治療器として販売する事が出来ます。
一方、パルスの磁気(磁場)を発生させる機器も存在しますが、現在のところ、
JIS規格にも厚生労働省の認証基準にも規格が存在しないため健康機器としてしか販売出来ません。
違いが分かりにくいので、実際の区分と合わせまとめてご紹介します。
■医療機器

·        永久磁石型

『厚生労働省認証基準とJIS規格で、家庭用永久磁石磁気治療器(クラスⅡ)に区分』

ネックレス、絆創膏や下着に粒状の強力永久磁石を内蔵して、
その磁気の力で「コリ及び血行の改善」に役立てることを意図しています。
磁力の強さは35~200ミリテスラ(350~2,000ガウス)のものが医療機器として認められ、
この永久磁石による磁場(静磁場)をコリの発生した筋肉組織の部位に作用させ、
血行をよくして患部のコリを改善します。

効果

装着部位のコリ及び血行の改善

製品として販売されているものの一例

o   ピップエレキバン,ピップマグネループ:ピップ株式会社

o   コラントッテ:株式会社コラントッテ

o   磁気絆:阿蘇製薬株式会社

·        交流磁気型

『厚生労働省認証基準とJIS規格で、家庭用電気磁気治療器(クラスⅡ)に区分』

規格により、50HZもしくは60HZの交流で変動する磁気(出力波形は入力電源と同じ正弦波に限定)を利用するものです。機器に内蔵された電磁コイルに家庭用商用電源(AC100V)を通電し、発生する交流磁場を利用して患部を治療する医療機器です。
磁力の強さは35~180ミリテスラ(350~1,800ガウス)のものが医療機器として認められています。

効果

コイルを装着した部位のコリ及び血行を改善

製品として販売されている機器の一例

o   電気磁気治療器ソーケン(正弦波を利用):株式会社ソーケンメディカル

o   交流磁気治療器シートクッション(正弦波を利用) :株式会社ホーコーエン

o   家庭用電気磁気治療器バイオイーザ(間欠正弦波を利用):株式会社山陽放送サービス

·        パルス磁気型(刺激を利用するタイプ)

うつ病治療の治験医療機器として、FDA(アメリカ食品医薬品局)の規制免除のIDE制度を利用し研究している段階で、 現在のところ厚生労働省の認証基準やJIS規格がありません。
パルス性の磁気を利用するもので、急激な磁場の変化(ファラデーの電磁誘導の法則)で弱い電流を体の組織内に誘起させて瞬間的に体を刺激する方法です(最初は脳の異常の診断技術でした)。
大脳皮質の異なる位置をパルス性磁気で刺激します。
例えばTMSの場合、刺激が強いため、4秒使用し26秒休むという使い方をしています。

機器の例

o   TMS 経頭蓋磁気刺激法(けいとうがいじきしげきほう)

※このタイプは、アメリカでは治験医療機器です。
また、医師の指導で使用する機器のため、一般向けには販売されていません。

■非医療機器

·        パルス磁気型(活動電位と同調した刺激の無いタイプ)

パルス性磁気を利用するタイプで、活動電位と同調したパルス性磁気を利用するため、
刺激を感じる事なく磁力が体に届きます。 現在のところ厚生労働省の認証基準やJIS規格がありません。
パルス性磁気を利用しているので、強い刺激を感じると思われるかもしれませんが、パルス磁気の変動が体の中の活動電位と同調することから刺激を感じる事なく磁力が体に届きます。

機器の例

o   セルパワー:株式会社セルパワー

o   神経波磁力線発生器、Mリング:どちらも現在は販売されていません。

家庭用の機器ですが、現在のところJIS規格にも厚生労働省の認証基準にも規格が無いので非医療機器(健康機器)としての販売となります。

■それぞれの機器の磁気波形の比較

磁力線治療器
磁力線治療器
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